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大きさの陰になって、ちょっと見えなくなっていたような「女の一生」がまた見えたって、これは楽しみだと僕は思いました。大阪ではドラマシティの公演を見て、また京都でもう1度見て、2ステージ見たんですけれども、2回ともおもしろかったですね。
今、山下さんが言われたけれども、やっぱりそういうものをおもしろい、新しいものをいっしょに見ていこうというお客さんを、またふやしていかないといけないし、ふえてきてもらいたいものだと思いますね。

 

○山下 
そうですね。我々ドラマシティの観客動員は、鑑賞団体、底入れのそういうものがございませんので、いわゆるフリーの切符を買ってくださる方々にいかに宣伝するか、浸透するかということなんですけれども。
今「女の一生」の話が出ましたけれども、それと同じようなケースで「欲望という名の電車」をついこの間やって、これは栗原小巻さんが去年ぐらいに初めてブランチを取り組んでやったのが、ことしは大阪で4ステージやらせていただきました。これもそんなにフルハウスにはならなかったんですけれども、僕は非常に栗原さんのブランチはよかった。むしろ、日本人の女優さんのイメージとしては一番ぴったりしているのは、杉村さんじゃなくて、栗原さんかなと、別に杉村さんが嫌いなわけではないんですけれどもね。

 

○山下 
ブランチというのは非常にかわいい女性なんです。ただ、娼婦であったという女性としての汚れた過去を隠しているんだけれども、非常に魂の純な……。結局、家屋敷を手放して路頭に迷いかけた女性が、あの時代、テネシー・ウイリアムズの描いた時代は、結局、身を売るしかなかった。日本は、苦界に身を沈めるみたいな発想があるでしょう。外国は、いわゆる一匹オオカミでストリートに立つわけですから、その辺の違いはあれ、あのころ、例えば「アンナ・クリスティー」なんという芝居でも娼婦だった過去を隠して生きた女性の話ですね。だから、そういうテーマがあったのかなと思うんですけれどもね。栗原さんの「欲望-」は全国的に回っておられるから、多分どこかでおやりになるチャンスがあると思いますけれどもね。
これは、鑑賞団体、組織がしっかりしたホールはお取り上げになっても決して損ではない商品だと思います、宣伝をしてもしようがないですが。

 

○菅野 
北海道の中標津の文化会館、菅野と申します。
今ずっと資料を見させていただきまして、宣伝、いわゆるPRの部分とチケットの販売の部分が余り資料の中で触れられていませんけれども、直接プロデューサーの仕事ではないということなのかもしれませんけれども、我々、地方の小さなホールですと、宣伝、P

 

 

 

 

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